日本経済の本当

株価が上昇しているが、実体経済が伴っていない。

バブル期は「泡沫的」に弾けたと言われるが、恐ろしい勢いで実体経済が成長している時期でもあった。
(バブルは)実質経済成長率も高く、1988年には6.5%、1989年と1990年には5.3%の成長となっている。実体経済の好調も伴っていたのである。
今回の株高は、経済成長を伴っていない。日本だけではなく、世界の実体経済は低迷しているのに、株だけが世界的に高い。日本の場合は、2014年度の経済成長率はマイナスである。それにもかかわらず、株価が一年間に1万5千円から2万円になり、33%上昇した。
 株は経済の先行指標で、株があがれば経済がよくなると言われていたが、今は経済とは関係なく、株があがると予想されれば、株が上がる時代になってきた。世界的な量的緩和の影響と言える。(「貧困と格差―ピケティとマルクスの対話」奥山忠信)
実際のところ、現在の日本の株価は「みんながあがると思っているからあがる」という状態に近い。そんなことはだれでもわかっているだろうし、だからといって「いつか崩壊する」というわけではない。ただ、頭に入れておいて損はないと思う。

日本に投資する外国人投資家が日本をどう見ているかが疑問だ。企業の業績を見れば日本は富裕国だが、国民の生活レベルは低賃金化・労働条件の劣悪さで先進国とはいえないレベルになっている。

例えばアメリカ人は年収上位10%の下限年収が1200万円ほど、日本は540万円となっている。540万円稼いでいれば、10人に1人の金持ちなのだ。しかも日本は重税低福祉国。

だからこそ日本は強いとも言えるし、だからこそ日本経済は崩壊する、とも言えるから難しいところ。

飢餓状態でガリガリの歩兵による銃剣突撃で敵を撃破してきた、世にも恐ろしい軍隊の末裔が日本人であり、末端の優秀さには信頼がおける。

一方でこのような状態がいつまでも続くわけがない、と考えることもできる。

私は日経平均が2万円台を超えてさらに成長することが可能だと思う一方で、いったん崩れたらとことんまで落ちるだろう、と想像している。ようは、この国はよくわからない、といったところ^^;



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