富と「視力」

ニーチェ「善悪の彼岸」を読んでいると、以下の文言にあたった。
《良き哲学者であるためには》とこの最後の偉大な心理学者(筆者注:スタンダールのこと)は言う、《乾燥かつ明晰にして幻想を抱くことなかれ。産をなした銀行家は哲学の発見のために、すなわち、あるがままのものをはっきり見るために必要な性格の幾分をもつ。》
金を稼ぐためには、「物事をはっきりと見る」力が必要である。本来安いものを高く買ってしまい、資産を減らすことは、物事を表面的に、あいまいにしか見れていないことからくる。

これは投資においてもそうだし、一般的な消費行動でも同様である。

透徹したまなざしを得ることができれば、自然と金持ちになることができる。ただし、この良い眼を得るためには才能が必要だし、それに加えて努力をしなければならない。

よき認識があれば、金は自然と手に入る。智慧の副次的な産物が富である。

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